
一軒の実家を整理すると、いくつもの「好きだった物」が見えてきます
横浜市保土ヶ谷区のお客様より、ご実家整理に伴う古い物の買取をご依頼いただきました。
実家の整理というと、家の中にある物を一つずつ減らしていく作業のように思えます。
でも古い物を扱う側から見ると、少し違います。
書棚の近くには書や硯があり、別の収納には陶磁器。小箱を開ければ昔の装身具があり、押入れには箱に収められた古い品が残っている。
それらを見ていくと、そこに暮らしていた方が何に興味を持ち、何を集め、どんな物を大切にしていたのかが少しずつ見えてくることがあります。
今回も、写真に写っている書画や漆器、陶磁器をはじめ、ジャンルの異なる古い品をいろいろと拝見し、現在も需要のある物を買取させていただきました。
最初に目に入ったのは、花鳥文が華やかな古い漆器
写真左側に見える黒い品は、花や鳥を意匠に取り入れた装飾性の高い漆器です。
光の当たり方によって色彩が変わって見える貝を使った螺鈿細工は、箱、盆、硯箱、文箱、菓子器、飾箱などさまざまな品に用いられてきました。
漆芸には螺鈿のほかにも、蒔絵、沈金、堆朱、堆黒、鎌倉彫、彫漆など多くの技法があります。
金蒔絵の文箱や硯箱、螺鈿を施した小箱、時代を経た香合などは、作者や工房が分からなくても、技法、意匠、作り、時代、状態などを見ていきます。
漆器は表面に擦れがあったり、長年の保管で細かな傷が付いていたりすることもありますが、古いというだけで判断するものではありません。
彩古では骨董品・古美術品・古道具を幅広く取り扱っていますので、用途が分からない古い漆芸品もそのままお見せください。
箱から出した時に「何の道具?」となる物も面白い
実家整理をしていると、今の暮らしではほとんど使わない道具が出てきます。
たとえば香合、香炉、香道具、矢立、煙草入れ、煙管、根付、印籠、緒締、筆筒、筆架、水滴、文鎮など。
現在では用途を知らない方がいても不思議ではありません。
しかし、古道具の世界では「何に使った物なのか」という部分そのものが面白さにつながります。
材質も木だけとは限らず、銅、真鍮、銀、鉄、竹、漆、陶磁器などさまざま。
小さな品でも細工や材質、作者によって見方が変わります。
食器棚にある陶磁器も、全部同じ「古い器」ではありません
写真には花を描いた陶磁器も見えます。
実家整理では、こうした器類が非常に多く出てきます。
日本の陶磁器なら伊万里、古伊万里、有田、九谷、瀬戸、美濃、備前、萩、唐津、信楽、薩摩など。
作家物では茶碗、皿、鉢、徳利、酒器、花入、壺、香炉などさまざまな作品があります。
また、西洋陶磁器ならカップ&ソーサー、ティーセット、飾皿、花瓶、フィギュリンなどが残されていることもあります。
昔の贈答品と骨董品、作家物、海外製品が同じ棚に入っていることも珍しくありません。
そのため「食器だから全部処分」と最初から決めず、古そうな物や箱入りの物があれば一緒に見せていただければと思います。
茶道具の箱は、開けるまで中身が分からないことがあります
押入れや天袋に木箱がまとまって残されていたら、茶道具や煎茶道具ということもあります。
茶碗、茶入、棗、茶杓、香合、水指、建水、蓋置、釜、風炉、鉄瓶、銀瓶、急須、宝瓶、涼炉、茶托、煎茶碗など、その種類はかなり豊富です。
特に木箱には、作者名や窯名、作品名などが記されている場合があります。
箱と中身が一致しているとは限らないので、整理中に箱だけを先に捨てたり、中身を別々にしてしまったりせず、見つかった状態で置いておいていただくのがおすすめです。
もちろん箱がなくなっている品も査定できます。
「箱を探さなければ」と片付けを止める必要もありません。もし一緒に残っていれば、そのままお見せください。
中国旅行の記念品が、何十年も実家に残っていることも
実家整理で最近よく出会うのが、昔の海外旅行や仕事で外国へ行かれた際に購入した品です。
特に中国や香港、台湾などから持ち帰った物には、中国陶磁器、青花、粉彩、五彩、宜興の紫砂壺、端渓硯、古墨、印材、玉製品、鼻煙壺、七宝、堆朱、書画、香炉などがあります。
購入したご本人がいなくなると、ご家族には「昔、中国で買ったらしい」という話しか残っていないこともあります。
それでも十分な手掛かりです。
中国系の古い品については中国骨董・中国美術の買取として、陶磁器だけでなく書画や文房具、工芸品まで幅広く拝見しています。
引き出し一段にも、その人の趣味が詰まっています
大きな物を見終わったあと、意外と重要なのが小さな引き出しです。
そこから懐中時計、腕時計、万年筆、古銭、記念硬貨、切手、帯留、かんざし、ブローチ、指輪、ネックレス、銀製小物などが出てくることがあります。
カメラが趣味だった方ならフィルムカメラや交換レンズ、音楽が好きだった方ならレコードや古いオーディオ、釣りが好きだった方ならリールや竿が残されていることもあります。
モンブランやダンヒルなどの古い筆記具が、普通の文房具と一緒に机へ入っているケースもあります。
こういう場面では、「骨董品を探す」というより、その方が長年大切にしてきた物を見ていくという感覚の方が近いかもしれません。
実家整理で、無理に「骨董品だけ」を探す必要はありません
ここまで品名をたくさん挙げましたが、ご家族にこれらを見分けていただきたいわけではありません。
むしろ逆です。
何十年分もの物が残された実家から、買取できる物だけを家族で選び出すのはかなり大変です。
古い物を30年以上扱っていても、現場では箱を開けて初めて分かる物があります。
だから「これは何だろう?」という物を無理に調べなくても大丈夫です。
掛軸の横にアクセサリーがあっても、陶磁器の隣に古いカメラがあっても構いません。
ジャンルが混ざった状態こそ、実際のご実家整理では普通の光景です。
物を見ると、その家で過ごした時間が少し見える
今回の品々を見ても、書を好んだ方がいたのか、工芸品がお好きだったのか、旅行先で気に入った物を買われたのか――いろいろ想像できる物が残されていました。
もちろん私たちの仕事は、思い出を勝手に物語にすることではありません。
ただ、古い物を長く扱っていると、値段を付けるだけでは見えてこないものがあるのも事実です。
「昔からここにあった」
そんな一言が、品物を確認する手掛かりになることもあります。
そして、もうご家族では使わなくなった物でも、古物市場では探している人がいるかもしれません。
彩古では自社古物市場を運営し、骨董・古美術から趣味の品までさまざまな古物を扱っています。
横浜市内をはじめ神奈川県でご実家整理をされている方は、神奈川県の骨董品・古道具買取もご覧ください。
「全部片付ける」前に、一度古い物を見てみませんか
ご実家整理は、時間も体力も使います。
処分する物が多くなると、一つひとつ確認する余裕がなくなってしまうのも当然です。
そんな時は、家の中に残っている古い物をそのまま見せてください。
書画、漆器、陶磁器、茶道具、書道具、古時計、アクセサリー、カメラ、オーディオなど、種類がバラバラでも大丈夫です。
今回もさまざまな品をお譲りいただき、ありがとうございました。
横浜市保土ヶ谷区でご実家整理をされている方へ
書画、漆器、螺鈿細工、陶磁器、茶道具、書道具、中国美術、古時計、アクセサリー、カメラ、オーディオなど、長年ご実家に残されてきた古い物を幅広く丁寧に査定しています。
作者や品名が分からなくても問題ありません。箱や栞、購入時の資料などが残っていれば一緒に、なくなっていてもそのままで大丈夫です。

